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取材レポート

「学校に行かなくても大丈夫」なぜフリースクールは不登校の重要な居場所なのか

2023年09月01日

(文:学びリンク 小林)

 

 

フリースクールのリアルな様子を捉えようと、昨年、NPO法人フリースクール全国ネットワークがフリースクールの全国調査を実施し、今年9月にその報告書をまとめました。

 

調査結果からは、改めてフリースクールが不登校の子どもたちの重要な居場所となっている様子が見えてきました。

 

「フリースクールに入ってよかったか」の質問では、子ども全体の96%が肯定的に評価。また、フリースクールでの「自身の変化」を聞いたところ、「友人ができた」「明るくなった」「自信が持てるようになった」など前向きな変化が上位を占めました。

 

〇「学校にいかなくても大丈夫と思えるようになった」4割の子どもたち

そんな中、40.5%の子どもたちが「学校に行かなくても大丈夫と思えるようになった」と回答しています。フリースクールは学校以外で過ごしたり、学んだりする場。不登校の子どもたちの居場所というイメージが強いですが、実は学校教育以外の多様な学びを望む子どもたちも多く通っています。

 

しかし、そんな中でも4割の子どもが「学校に行かなくても大丈夫と思えるようになった」と回答している様子は、裏を返せば、「学校は行かなければいけない場所」という思いとの葛藤を持ちながら過ごしていたことが読み取れます。

 

そして、このアンケートで最も多かった回答は「友人ができた」(53.2%)というもの。不登校の子どもの中には人間関係で悩み、「自分には友達ができない」と否定的にとらえる子たちも多いです。このアンケートは「変化」を聞いているわけですが、その中で「友人ができた」に多くの子どもが回答している様子は重要な意味を持っているものと考えられます。

 

〇スタッフの21.9%が不登校経験者

フリースクールに勤務するスタッフの「スタッフになった動機」を聞いたアンケートでは、21.9%が「自分が不登校の体験者だった」と回答しています。また、「自分の子どもが不登校を経験していた」では10.6%、「身近に不登校を経験した人がいた」が11.3%となっており、自分あるいは身近な人の不登校経験がフリースクールに携わるきっかけとなっている様子がうかがえます。また、36.9%のスタッフが「不登校に関心があった」と回答しています。

 

このように不登校への関心や理解をもったスタッフが子どもたちと日々フリースクールの活動をともにつくっているのです。そんなスタッフに対して、子どもたちがどのような印象や気持ちを持っているかというと、「話を聞いてくれる」(96.3%)、「一緒に考えてくれる」(96.2%)、「対等につきあってくれる」(92.4%)、「学校にこだわらない」(92.4%)など、すべての項目において9割以上が肯定的な捉え方をしていることがわかりました。

 

フリースクールの多くで、子どもたちとスタッフとの深い信頼関係が築けており、安心した環境が保たれているのです。

 

「フリースクール全国調査」は、昨年2022年に全国のフリースクール等を対象に実施。大問延べ178問のアンケートが送付され、フリースクール代表者、スタッフ、子ども、保護者の計717名からの回答を得ました。その報告書がまとまり『フリースクール白書2022』として、2023年9月25日より全国書店・ネット書店で発売されます。

 

 

『フリースクール白書』について

 

 

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