PUBLICATION
出版
フリースクール白書2022 ~想像ではなく「数字」で見る~
「本当」のフリースクールが見える唯一の本
本書の内容
〇フリースクールの「本当の姿」がわかる唯一の本
「学校外の居場所・学び場」として一般認識されるようになった日本のフリースクール。しかし、実際の「中身」を知る人は多くありません。本書はフリースクールの実態、代表者、スタッフ、子ども、保護者の視点を詳細に伝えているほか、フリースクールの現状と課題をわかりやすく整理しています。
〇全国調査の結果を見やすくグラフ化、詳細な分析とわかりやすい解説
フリースクールの全貌を把握するための全国調査を実施。約180の多角的で詳細なアンケート項目から、活動内容、特徴、課題だけでなく、代表者、スタッフ、子ども、保護者のリアルな捉え方、様子が見えてきます。調査の全集計結果、特に注目すべき項目をグラフ化しており、結果をわかりやすく読み取ることができるほか、20年前調査との比較・分析をしています。
〇フリースクール初心者でも安心。基本情報、特徴や課題なども整理
フリースクール初心者の方でも読み進められるように、基本情報や特徴、現在の状況や課題を整理しています。今後フリースクールをどう捉えていけば良いのか。様々な立場の方でも読み進められる内容になっています。
〇運営主体、活動内容ごとの詳細な比較、分析
運営主体(NPO法人、個人、株式会社、学校法人など)、活動内容(フリースクール、フリースペース、オルタナティブスクール、サポート校など)の比較や分析も行っています。
〇多様な分野の有識者による詳細な分析
現在のフリースクールをどう捉えていくべきか。フリースクール関係者、大学関係者、研究者、マスコミ関係者による視点からの詳細な分析が行われています。フリースクールの特徴や魅力、20年の変化、現在抱えている課題などが見えてきます。
〇不登校・発達障害・多様な子どもたちへの支援・学びを広げていく手がかりに
フリースクールは不登校や発達障害のある子どもたちの重要な居場所を担っているだけでなく、子どもを中心とした主体的な学び・育ちをつくる場でもあります。子どもを中心に据えた多様で新しい学びを社会に広げていくための手がかりとして、本書を活用することができます。
〇社会的支援を行うための手がかりに
フリースクールへの経済的支援、多様な子どもたちの活動を支援するための寄付など、行政や企業が経済的支援を行っていくための根拠となる資料にもなっています。
(調査からわかる主な内容)
・フリースクールの活動状況(教科学習、体験活動、スポーツ、仕事体験など)
・フリースクールの運営状況(運営主体、活動属性、財政規模、人数規模など)
・子どもたちの状況(満足度、スタッフとの関係、自身の変化、課題、発達障害など)
・保護者の状況(満足度、保護者自身の変化、課題など)
・スタッフの状況(仕事内容、やりがい、給与・待遇、課題など)
・学校との関係(出席扱い、活動報告、学校との並行利用など)
・フリースクールの教育活動(学習状況、ICTの活用など)
ほか全178項目
目次
はじめに
Introduction(本書の読み進め方/前提となる情報整理)
第1章 フリースクールの現状と調査の背景
(1)「フリースクール全国調査」の目的
(2)2003年調査とは何だったのか
(3)2022年調査の目的は何か
(3)調査結果の客観的評価
(4)どんな見方、活用の仕方ができるのか
(5)フリースクールが抱える課題
(6)まとめ
第2章 フリースクール全国調査(ダイジェスト報告)
・調査概要 ・代表者調査 ・スタッフ調査 ・子ども調査 ・保護者調査
第3章 委員の視点から見えるフリースクールのいま
(1)「不登校」理解の変容と現在
(2)フリースクールの経営と現場で生まれている学び
(3)フリースクール等の運営形態の変化
(4)海外のフリースクールから見た日本のフリースクール・2003年調査からの変化
(5)フリースクールにおけるICTの活用のこれから~多様な学び保障のために~
巻末資料(調査票・単純集計)
おわりに フリースクール全国ネットワークからの提言
著者プロフィール
特定非営利活動法人 フリースクール全国ネットワーク
2001年2月設立。子どもの最善の利益と、学び・育つ権利を保障するために活動する全国のフリースクール・フリースペース・ホームエデュケーション家庭のネットワーク等が連携し活動。子どもたち一人ひとりが、大人と同じ一人の人間として、人権を守られ、尊厳ある存在としてあつかわれる社会、誰もが自分らしく生きられる社会を目指す。(加盟80団体/2023年3月現在)。
読者の皆様からのご感想
【栃木県在住・30代男性・公立小学校教諭】
≪本書を知った経緯≫
インターネットで「フリースクール」を検索した際に目にした
≪参考になった章≫
第3章:各フリースクールの運営実態や課題について知ることができ、「フリースクール」のあり方を知る上で大変参考になった。
≪感想≫
教育機会確保法が制定されて間もなく7年となるが、不登校の子どもたちの居場所がいまだにごくわずかしかないと感じる。また、東近江市長の例を出すまでもなく、「フリースクール」について正しい認識があまり広まっていないことを痛感している。しかし、(フリースクールではないが)「夢みる学校」の上映会が全国各地で開かれるなど、少しずつではあるが日本の学校教育にパラダイムシフトが起こりつつあると感じている。本書は、その裏付けとなる貴重なデータである。
■ 著者: | フリースクール全国ネットワーク |
■ 発行: | 学びリンク |
■ 定価: | 2,420円(税込) |
■ ISBN: | 978-4908555-67-1 |
■ 体裁: | A5版256ページ |
■ 発売日: | 2023年9月 |