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取材レポート

グループ全体で支援 京都光華高校通信制課程(京都市)

2026年10月02日

今年4月に開校した京都光華高校通信制課程(通称:RENハイスクール/京都市右京区)。京都府、滋賀県を入学エリアとし、週2日のスクーリングと週1日の学校行事を自由に組み合わせながら通学できる通信制高校です。

 

年2回ある履修登録時に、担任とともに自身の目標やライフスタイルに合わせた自分なりの学校生活を構築。生徒が学校という枠組みにとらわれすぎないよう、あえてクラスは設けず、自分のペースで学習を進めていける環境を整えています。

 

▲京都光華大学などを運営する光華学園が母体

 

▲大学敷地内に設置されているRENハイスクール専用の校舎

 

運営する学校法人光華学園は、1940年開学の歴史ある法人で、京都光華大学をはじめ、幼児教育から大学院まで一貫した教育機関を運営。2001年からは中高一貫校を運営しており、今年開校した通信制課程は全日制高校の併置校として設置されました。

 

ただ、全日制生徒のセーフティーネットとしての役割だけでなく、地域から多様な生徒を幅広く受け入れる方針。グループ校が持つ豊富な教育資源を活用しながらも、RENハイスクール独自の新しい教育活動も取り入れています。

 

校舎は全日制課程とは大通りを一つ挟んだ向かいの京都光華大学内に設置されており、歴史ある大学校舎の雰囲気を味わいながら通学できます。校舎の向かいには大学生も利用する学食があり、豊富なメニューを日々楽しむことが可能。また、大学図書館も利用でき、自分の居場所のひとつとして自習スペースにも活用できるほか、蔵書の貸出しも行われています。平日であれば、スクーリングのない日でも週5日間すべて登校が可能で、キャンパス内の各所を活用できます。

 

▲京都光華大学の学食や図書館などキャンパス資源を活用できる

 

カリキュラム上の高大連携も充実しており、京都光華大学が強みとする心理学や管理栄養学、歯科衛生、こども教育など、多彩な分野の学びを選択科目として履修することができます。なにより大学と敷地を共有しているため、大学生活を肌で感じながら進学意欲も高まりやすい環境となっています。

 

 

◎単位修得率は97% きめ細かな学習指導が活きる

 

現在は少人数制で、生徒たちも落ち着いた雰囲気の中で学んでいる様子。特に同校が力を入れているのが、生徒一人ひとりに対するきめ細やかな学習支援と生活支援、また将来の自立を見越した進路指導です。

 

スクーリングでは、生徒が安心してレポート学習を継続できるよう、集中型ではなく週2回の継続的な機会を設定。レポートは基準点にとらわれず、十分に学習内容が定着するまで教員が添削指導を繰り返します。

 

実際のところ、生徒たちは開校前に教職員が想定していた以上のスピードで順調に単位を修得している模様。開校後初めてとなる前期の単位修得率(履修登録した科目のうち実際に修得できた割合)は97%とのことで、学びやすい環境が実績にも表れているようです。

 

もちろん、原則は自分のペースで学んでいくことが可能で、無理にスピードを上げていくことを推奨しているわけではありません。同校では中学校までの範囲を学べる「学び直し講座」も開講しており、基礎学力が定着してから高校の学習範囲をスタートさせる生徒もいるようです。

 

▲一般教室の様子

 

生活支援では、通信制課程専任の養護教諭が毎日常駐するほか、専任の担任制度や専門カウンセラーが心理サポートを行います。なかでもグループ校との連携が強みになるのが『Well-Beingアドバイザー』の存在。主に教育学部や看護系学部で学ぶ京都光華大学の学生が、生徒の話し相手や相談役となり、教員には話しづらい悩みや学校生活、進路についてなど気軽に相談に応じてくれます。

 

そうしたサポートのプラットフォームとなっているのが校舎に常設された『まってるカフェ』。いつでも生徒が立ち寄れるよう、Well-Beingアドバイザーや専門カウンセラーが常駐しており、2部屋のうち1部屋にはボードゲームなども用意されています。カウンセラーとの対話だけでなく、生徒同士が楽しく交流できる場にもなっているようです。

 

ポイントとなるのは全日制課程との連携です。RENの授業では通信制課程の専任教員だけでなく、全日制課程の教員も対応します。そのため、多様な背景をもつ通信制高校の生徒が安心して学べるよう、全・通の枠を超え、教員間が定期的な研修や継続的な情報共有を行っていると言います。

 

また、希望があれば全日制の生徒と同じ部活動に参加することも可能で、今年創部した卓球部では通信制課程の生徒が部長を務めているとのこと。生徒間であっても分け隔てなく交流できる校風がうかがえます。

 

▲カウンセリングや相談、交流の場として活用される「まってるカフェ」

 

▲「まってるカフェ」ではカウンセラーなどが常駐している

 

▲別の部屋にボードゲームなども用意されている

 

◎敷地も共有 大学までの継続支援

 

開校後は3年生からの転入者もあり、具体的な進路指導も始まっています。進路指導で同校が意識しているのは、単に卒業資格を得て進路を決めることではなく、その後の将来で自立していける選択ができるかという視点。大学進学率や進路決定率にとらわれるのではなく、生徒一人ひとりの意思を尊重しながら、将来にとってよりベストな道筋を立ててあげることだと言います。

 

そこで強みになるのが、グループ校が大学を運営している点です。敷地を共有する京都光華大学でも、近年は通信制高校からの進学者が増えていると言います。しかし、建学以来、仏教精神に基づく教育を実践してきたこともあり、どんな学生であっても安心して学べる環境を整える基盤がすでにできていたようです。

 

たとえば、すべての教職員が連携して一人ひとりに寄り添う「京都光華のエンロールメント」の実践などもそのひとつ。入学前から卒業後までトータルに学生一人ひとりをサポートしています。

 

専門カウンセラーが相談に応じる学生相談室や学生生活の困りごとに応じる学生サポートセンターがあるほか、保護者が相談や要望を伝えられる保護者個別懇談会を定期的に実施しているのも特徴的。

 

高校3年間、あるいは転校してからの数年間ですべてを完結するのではなく、高大連携の環境の中でゆっくりと成長していくことも可能です。すでに京都光華大学を志望している在校生もいるようで、一定の評定平均以上であれば人数制限なしで進学可能な内部進学制度もあり、卒業後の進路やその後の継続支援においても安心した環境が整えられています。

 

(取材・文 学びリンク 小林建太)

 

京都光華高校通信制課程(RENハイスクール)

京都府京都市右京区西京極葛野町38(京都光華大学キャンパス内)

TEL:075-325-5279(平日9:00~17:00)

https://ren.koka.ac.jp/

 

◎オープンスクール

10月10日(土)、11月3日(祝火)、12月5日(土)

 

 

 

 

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