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『不登校後を生きる』(樋口 くみ子 著)6月下旬発行

中卒フリーターだった社会学者から不登校のあなたへ提案します。

本書の内容

著者は中学、高校と不登校を繰り返した後、高校中退し、4年半の中卒フリーターを経て、大学・大学院に進学。現在、国立大学で社会学者として教鞭を執る。

今回不登校後を迷わず生きようとする人たちのために書下ろしてくれたその主な理由とは――「私自身、どうすれば自分を活かすような人生を送れるのか、その手掛かりがあれば、もっと楽な人生が送れたと思う」という。

全体を通して明確さゆえに心に響くその文章力に引っ張られ、3ポイントで構成される本書はあっという間に読み進む。

社会学者がすすめるそのポイントとはーー

(1)私たちが生きる社会に関する学問(社会学)のうち不登校経験者や高校中退者に役立つ知識
(2)私自身が不登校研究を行うなかで得た知識
(3)私自身の人生を振り返って個人的に「これは役に立った」「あー、もっと早く気づけばよかったのに!」と思うこと

ーーの3つだ。

不登校後の思いは人それぞれ。でも本書を通じて、モヤモヤした心の整理や不安の軽減には間違いなく役に立つ1冊だ。不登校後を自分の考えで、自分の足で生きてきた著者の声は深い。

不登校を単にNGとする価値観から一定の距離を置くための4コママンガ、イラストなども多数収録。
あなたを元気にさせる巻頭「ご褒美シート」付き。

目次

はじめに

ご褒美シート

第一章 将来への不安を減らしていこう 
    
経歴が不安な人へ
日本は進路変更が容易な国
不登校を経験しても、何にでもなれる
学校以外の道もある

就職が不安な人へ
「働いたことがないから不安だ」という人へ
「どんな仕事に就いたらいいのか分からない」という人へ
進路選択の事例
やりたい仕事を一つに絞る必要はない
あらゆる仕事に「極み」がある
自分のやりたいことを探してみよう
人間関係が不安な人へ
人間関係が楽なアルバイトから始めてみる手もある
演技は難しいものではない
人間関係がつくりやすいタイプの学校に行く手もある
 <事例>人間関係がつくりやすい学校もある

人生をいかに切り開くのか
不登校経験ゆえの悩ましいライフコース
中卒で就ける仕事が減ってきている
 <事例>中卒で仕事に就くことの難しさ
発想を変えて人生をとらえる
社会を生き抜くための知識を手に入れる

第二章 不登校後の人生をいかに切り開くのか 

不登校経験による諸影響を把握する
何かが足りていないという不安
不安の根底にある「経験不足」という事実
不安を分類して見えてくるもの

学校に行かなかった分の教科学習はどうする?
再び失敗談から手掛かりを得る
学校の教科学習の特徴
教科学習はパッケージ化された学びを利用しよう
一度学んだ内容であれば忘れても何とかなる
困ったときはほかの人に任せる、という手もある

「一般常識」や「マナー」をどうやって身につける?
正社員に就くうえで役に立つもの
周囲が気づいても助けられない場合がある
単なる経験不足なのに、いろんな解釈をされる可能性がある
一般常識やマナーは、資格を通しても身につけられる
アルバイトも経験不足を補うことができる

資格取得とアルバイトの効用
資格取得で自信をつけることもできる
アルバイトは「辞めること」「辞めないこと」の双方の価値を持つ
つらい現実から距離を置きつつ、希望あふれる将来に向けて進むことができる

資格を取るコツ
数を打つ
関連する資格をたくさん積み重ねる
自分の将来に役に立ちそうな資格を取る
 <事例>学校を介して資格を取るという選択肢もある

目標達成に近づくコツ
やる気がなくなるのは燃料不足によるもの
モチベーションを上げるコツ
大きなご褒美も用意しよう
計画を立てることが大事
どうやって計画を立てるか

社会の仕組みを知る
アルバイトの先にあるもの
20歳を機に支出が増えるようになる
大人になると支出がいきなり増えるが、学生だと少し減る
収入が少ない人に向けた支援も存在する

第三章 生きづらさを軽減するヒント 

自分が持っている財産を最大限活用する
財産にはどのような種類があるのか
不登校・中退に役立つ財産もある
意外なものが財産になる場合もある
「多様性」も財産になりうる社会が到来しつつある
方向転換の際も財産を活用しよう

やりたいことに必要な資金をどのように確保する?
お金がないなら外部資金の有無を調べてみよう
お金のかかりにくいタイプの学部・学校を選ぶという手もある
昼間と夜間の大学の違い
大学院も奨学金や助成金がある
アルバイトをしながら資格取得の援助を受けることもできる
頼れる人や機関をとにかく頼ろう

レッテル貼りやマウンティングをする人にどう対処する?
世の中にはお節介な人もいる
レッテル貼りを受け入れたら思うつぼ
不登校だけがアイデンティティではない
人を否定することでしか自分を評価できない人からは距離を取る
事例に見る居場所の模索
いろんな社会で少しずつ、自分が安心できる人間関係をつくっていこう

周りの人たちの支配的な言動にはどう対処する?
コミュニティが変われば「常識」も変わる
多様な存在であることが大事
 <事例>不登校経験をきっかけに多様性を経験する場面も増える
いわゆる「現役至上主義の人たち」の存在
現役の有無よりも動機の深さが大事
就職活動ではどう対処する?

第四章 今の社会はどう変わったか 

社会は大きく変わった
見た目は変わらないように見える社会
社会学の知識をもとに現代社会をとらえ直そう
  
「就職=一生続けられる仕事」とは限らなくなった
一生続けられる仕事を見つけることの難しさ
正社員であっても一生続けられるかは不透明
辞めることが戦略になる場合もある
仕事を早期で辞めたとしても不登校が原因ではない
 
家を出るのが「自立」とは限らなくなった
マイホームは必ずしも安定を意味しなくなった
人々の収入格差も拡大した
「自立」とは何か、を考え直す時代になっている
もし家を出なくても、不登校が原因ではない

結婚をめぐる状況も大きく変化した
そもそも結婚する人が減った
かつては結婚がメリットとなる時代もあった
「正社員の夫と専業主婦」は著しく減少した
結婚のメリットが減少し、マッチングも上手くいかない現在
もし、結婚しなくても不登校が原因ではない

今の時代をどう生きたら良いのか
過去の戦略が上手くいくとは限らない
「新しければ良い」という時代でもなくなった
「常に今の状態を振り返り、次に活かす」という時代の到来
定期的に今の状況をとらえ直してみよう
正解と言える人生のルートや選択肢はないのかもしれない
選択を繰り返すなかで、人生のふり幅は落ち着いてくる

《参考・引用文献一覧》

おわりに

著者プロフィール

【樋口 くみ子】
岩手大学人文社会学部准教授 専門は社会病理学、教育社会学。
中学、高校と2度の不登校を経験。高校中退後すぐにアルバイトを始め、以後4年半にわたる中卒フリーター生活を送る。

21歳で当時の「大検」(現高卒認定試験)を取得。独学で2カ月半の猛勉強を経て22歳で早稲田大学第二文学部(当時)に入学。派遣職員やアルバイトで学費を稼ぎながら大学を卒業。一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了、同大博士後期課程単位取得退学。

日本学術振興会特別研究員、東京女学館大学専任講師、大阪経済法科大学特別専任准教授を経て、現職に至る。一児の母。

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