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Kick out the “FUTOUKOU”! マンガ 脱・「不登校」 起立性調節障害(OD)克服と「だいじょうぶ感」をはぐくむ
『新しい出発に向けた小児科臨床現場からの贈り物』 不登校の患者さんに長年寄り添って来た専門家による渾身の一冊。 マンガによる臨場感が患者・ご家族の苦しみをありのままに伝える。 関係者の理解を深め解決の糸口となるはず。“子どもの代弁者”からの熱い熱い贈り物。 医療現場と教育現場の連携に役立つこと間違いなし! 《小児科学会会長・慶應義塾大学医学部小児科教授 高橋孝雄先生 推薦の言葉より》
本書の内容
【概要】
本書は小児科臨床の現場で、「不登校」で悩む多くの子どもたちとその保護者・先生方と接してきた著者が、「不登校」の原因の一つである「起立性調節障害(OD)」、複合する発達特性(ADHDなど)について、わかりやすいマンガと詳細な解説を元に紹介しています。
第1章から第5章までのマンガでは、朝起きられなくなり、不登校になった主人公・たつやが、「起立性調節障害」という診断にたどり着き、主治医とのきめ細かい治療を経て「不登校」から徐々に脱するまでの過程を具体的に丁寧に描いています。
特に、本書では「不登校」を克服する最も大切な鍵として、お子さんの「だいじょうぶ感」という新たな視点が提示され、さらに親自身の「だいじょうぶ感」の再確認の重要性なども解説されています。
また「起立性調節障害」の子どもたちにも通いやすく理解のある学校として、大学のような単位制に基づく通信制高校についても説明されています。
【マンガのストーリー】
中学入学した主人公・たつやは部活にも入部し楽しい毎日を送っていました。
ところが中1のあるころから頭痛やめまいに悩まされるようになります。
特に朝方の体調不良から学校に行けなくなり、やがて「不登校状態」に・・・。
心配した母親は、情報収集やたつやと共に医療機関を回りますが、思うような改善がみられません。
たつやを見る周囲の視線は、「怠け」「甘えてる」など否定的なものばかり。
体調ばかりでなく、気持ちも苦しくなっていくたつや。
ようやく出会った小児神経科の医師から「起立性調節障害」の診断を受け、また本人の特性も指摘され、
次第に「だいじょうぶ感」を取り戻しはじめ、やがて・・・
目次
はじめに
◆第1章 うちの子が朝起きられず学校に行けなくなった…
◆第2章 起立性調節障害って何?
質問! ODとはどんな病気と理解すればいいですか?
質問! ネットコントロールはどうやってやったらいいんでしょうか?
◆第3章 ODの治療はどう続けていけばいいの?
質問! ODの治療はどんなこをと行ったらよいでしょうか?
質問! ADHDについて先生に知ってもらいたいことは?
◆第4章 「だいじょうぶ感」? 子どもをはぐくむ贈り物
質問! ODはいつまで治療継続していったらいいのでしょうか?
◆第5章 学校生活を無理せず続けていけるの?
質問! ODについて先生にお伝えしてご理解いただくには?
質問! 睡眠の問題をどうしたらよいでしょうか?
◆第6章 不登校状態や体調面の改善に欠かせない「だいじょうぶ感」をはぐくむポイント
「だいじょうぶ感」の4つのファクター
不登校は親もかわるチャンス
不登校の背景に起立性調節障害の多さ
仕方の“ない”ことと“ある”ことをわけて考える
言葉にまどわされず、「困っている」ということを
◆第7章 だいじょうぶ感をはぐくむ学び方 知っておきたい通信制高校のこと
無理なく続けられる通信制高校の仕組み
体調に合わせて選べる通学形態
通信制高校の選び方
あとがき
著者プロフィール
【略歴】
岐阜大学大学院医学系研究科小児病態学教授
岐阜大学大学院連合創薬医療情報研究科構造医学教授
日本小児科学会 専門医・指導医
日本小児神経学会 専門医・指導医
日本人類遺伝学会 専門医・指導医
1965年 岐阜県美濃市に生まれる
1984年 麗澤瑞浪高等学校卒
1990年 岐阜大学医学部卒、小児科学教室へ入局し臨床研修
1997年 岐阜大学大学院医学研究科修了(医学博士)、奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科、
ハーバード大学への留学等を経て大学病院・関連病院での臨床医・研究者としての日々を過ごしている
2010年 岐阜大学医学部附属病院小児科准教授
2011年 岐阜大学大学院医学系研究科小児病態学臨床教授
2014年 現職
【著者からのメッセージ】
臨床医としての経験と、研究などを通して培ってきた、「生きている」ということへの理解を生かしながら、
発達障害・不登校の臨床と地域連携を進めています。
家族の大きな危機でもある「不登校」をいかに理解し、いかに対応すべきか、
ひとりの親・ひとりの小児科医として、患者さん・家族・学校の先生達と、
一人ひとりに合った対応を模索している毎日です。
「登校しないこと」そのものは、必ずしも悪いことばかりではありませんし、
そう決断したことで初めて得られるものもあります。
しかし、皆さんがお困りの、いわゆる「不登校」というものは、本人・家族だけではどうしたらいいかわからず、
袋小路に迷い込んでしまう側面が多いものです。
皆さんと一緒に考え協力していくことで、こども達を取り巻く状況を、少しでも改善していければと期待しています。
Kick out the 「不登校」!
読者の皆様からのご感想
不登校にも様々なパターンがあるのだと思いました。今回は私どもの子どもとは違うパターンでしたが、医師のことなどわかりやすく描かれていたので、今後の対応に参考にしたいと思います。マンガでは再登校がだきた話でしたが、その他のパターンのマンガを見てみたいと思いました。
(北海道・50代男性・会社員)
もっと早く出会っていればよかったなと思っています。マンガにより、とても読みやすく、わかりやすく、理解できました。不登校や起立性調節障害で悩んでいる当事者、ご家族にたくさん読んでいただき、少しでも楽になっていただけたら嬉しく思います。よい機会をいただき、ありがとうございます。
(東京都・50代女性・主婦)
知人に不登校の子どもがおり、何かアドバイスでもと思い、この本を読んでみました。民生児童委員をしており、不登校という難しい課題に接し、この本がとても役に立っています。
(秋田県・60代男性・福祉)
15歳の長男がこの漫画の主人公と同じ状況で驚きました。本書の中で、怠けではなく、病気ということを改めて認識し、理解できました。親の対応として、第6章の“だいじょうぶ感”は、日々の経験からうすうす私も気づいていましたが、専門家の意見として読み、確信できました。
(大阪府・50代男性・会社員)
姉の子どものことで悩む中、加藤先生の新聞記事を読み、自分の感覚と同じだと感じ、読みたくなりました。感覚だったことが言語で理解でき、本当に感謝です。
(兵庫県・50代女性・福祉施設代表理事)
書物に目を通すことが億劫になってきた矢先だったため、活字の並べた書物より、はるかに魅力を感じました。少しは自分にも自信がつき、温かく見守ってあげられると思います。この本に出会えたことに深く感謝します。
(70代・女性)
「だいじょうぶ感」を育むポイントである自己肯定感は大事だと思います。起立性調節障害(OD)は理解や認知が進んでいるとは思えません。患者と関わってこられた医師からの発信は心強く、この本が理解と認知をひろげるきっかけになればと願っています。マンガで読みやすく、患者に寄り添ってこられた先生の温かい本だと思います。
子どもがODになってから、親も子も孤立しがちになります。真っ黒なトンネルにいる感じです。学校に行きたくてもしんどくて行けない状況。ODから不登校になる子も増えています。子どもが「だいじょうぶ感」を持てるように、学校・医療・家庭の連携が必要だと思います。
(広島県・女性)
母親として、どうしてやればよいのか道しるべがわかりました。「体質」という言葉に安心しました。体質だからこそ、日々の生活習慣が大切であることも理解できました。
(岐阜県・40代女性・会社員)
マンガでわかりやすく書かれています。通級指導教室の担当をしていて、ODの中学生に自己理解として読んでほしくて購入しました。保護者も一緒に読んでいるようで、担任も興味を示しています。これから広めていきたいです。
(滋賀県・50代男性・小学校教諭)
私の子どもも小学校4年生から不登校になり、1年近く学校へ行きませんでした。そんな時に、この本と出会い、息子も一緒に読みました。不登校は悪いことではなく、自分のせいではないということ、起立性調節障害のこともよくわかりました。マンガでとても読みやすかったです。息子は今は5年生になり、元気に学校へ行っています。
(高知県・40代女性・主婦)
非常に参考になり、共感いたしました。かつて、専門学校で非常勤講師をしていた経験があり、その際に不登校や起立性調節障害(OD)の学生と接してきた経験があります。当時、本書があればもっと的確なアドバイスができたのにと思います。
(岐阜県・40代男性・会社員)
マンガということもあり、容易に頭に落とし込むことができました。
(東京都・50代男性・会社員)
「だいじょうぶ感」に似たような概念で、私たちは「元気度」と読んで不登校生の対応をしています。見える化しにくい値を見える化するという考え方には同感です。子どもや保護者にも理解を得られやすい方法だと思います。
(愛媛県・60代男性・公務員)
ODはなかなか理解されないです。私もスクールカウンセラー(公認心理士)として働く中、多くの苦境を目の当たりにしてます。だからこそ、この書籍は力強く感じました。
(兵庫県・60代男性・スクールカウンセラー)
現在、不登校の児童生徒を支援する職についています。起立性調節障害を含む病気や発達障がいは誤解されることが稀にあります。また、自分自身もそのような病気についての知識が薄かったのですが、この本を読み、起立性調節障害がどのような病気なのか、そして、どのような支援が望ましいのかを知ることができました。また、マンガということもあり、すらすらと読め、内容も頭に入ってきやすいと感じました。
(大阪府・20代男性・適応指導教室指導員)
病院の先生に「起立性調節障害」と診断されたのですが、どういう病気かよくわかりませんでした。この本を読んで、本当のことがわかり、安心しました。マンガだったので、とても読みやすかったです。
(千葉県・40代女性・専業主婦)
朝の体調について理解でき、つらさがよくわかりました。
(京都府・70代女性)
次男は不登校で自宅にいます。来年から中学生ですが、行ける見込みはありません。そんな中、この本はとても役立ちました。育て方や両親が共働きしていることが影響しているのではと思いましたが、生まれもった才能なんだと思えるようになりました。
(長野県・40代男性・公務員)
わが子の友達がODと診断されました。そのご家族は病院とネットで情報を集め、治療をされていますが、夫婦間で見聞きする情報が異なっているので共通理解になっておらず、不安な毎日を送っておられます。「何か手助けを!!」と思い、この本を購入しました。発達障がい児の介助の仕事をしている私にもとても参考になる内容でした。友達夫婦にも読んでもらい、同じ情報から共通理解し、良い方向にむかっていけたらと思っています。
(広島県・40代女性・特別支援介助士)
「だいじょうぶ感」を育むという内容に勇気づけられました。子どもの特性として理解して焦らずいきたいと思います。子ども2人とも不登校で八方ふさがりの状態です。上の子がOD、下の子がADHDの診断を受けています。世間から見ると劣等組ですが、通信制高校も視野に入れながら、本人たちの好きな道に進めてあげられればいいなと思いました。まずは親が広い心で受けとめて支えてあげることです。
(福島県・40代男性・会社員)
全てが目からウロコで、暗闇の中に一筋の光を見出した思いでした。それぞれが異なる症状だと思うので、わが子にあてはまるかはわかりませんが、試してみたいと思います。特に参考になったのは、アプリでWi-Fiを自動着断できる点でした。
まず、こんな心強い私たちの味方ともいえる先生がいらっしゃることに心から感動しました。学校の先生方やスクールカウンセラーさん、他の相談機関の心理士さんなど皆さんからのアドバイスも違い、日々の対応に何が正解で何が間違いかもわからなくて、本当に袋小路に入り込んでいました。ゲーム依存、暴力、暴言…。全てに戸惑い、疲れ果てています。加藤先生の言葉がストンと自分の中に落ち、拝読しただけで救われる部分が多くありました。
(愛知県・50代女性・公務員)
加藤先生の本を多くの人に読んでほしいと思います。マンガになっていて理解しやすく、「なんとかなる。だいじょうぶ、だいじょうぶ」と読み進むほど、安心感で心が軽くなりました。
(岐阜県・60代女性・主婦)
自分の子どもが悩んでいることと本の内容がほとんど一致していました。子どもの悩む姿、母親が不安がる姿、まさしく現在、私が抱えている悩みそのものでした。中学1年の1学期から原因不明の頭痛が始まり、中学2年生になった現在も不登校のままで、10件近く様々な病院に行きましたが、全て原因不明で終了でした。この本を参考に、また頑張ります。
(岐阜県・40代男性・会社員)
子どもが学校に行けなくなっても温かく見守り、子どもが安心できるようにすることが大事だと思いました。
(愛知県・50代女性・パート)
この本を何度も読み返し、どんなつらい思いをしてきたのだろう、つらい思いをさせてしまったのだろうと、娘に対して申し訳ない気持ちになりました。出口のないトンネルに入ったようでしたが、光を感じるようになりました。
(岐阜県・50代女性・会社員)
医療関係者が治療手順を分かりやすく解説された良書と思います。
(兵庫県・70代男性)
本校も不登校でODと診断される生徒が多く、図書館の新刊案内で「脱不登校2」を見つけ、1冊目も同時に予約しました。
最初のくだりは、まさに不登校あるあるで多くの関係者に読んでもらいたいと思いました。校長が病院で話を聞くところがとてもよかったです。
(大阪府・養護教諭)
■ 著者: | 著・マンガ原作:加藤善一郎 マンガ:河西哲郎 |
■ 発行: | 学びリンク |
■ 定価: | 1320円(税込) |
■ ISBN: | 978-4908555213 |
■ 体裁: | A5版144ページ |
■ 発売日: | 2018年11月 |