PUBLICATION
出版
お母さんだからって なんでもできると思わないでね。―不登校保護者3500人の本音と実践例―
集まったのは約200万文字――不登校保護者の小さな声
本書の内容
子どもが不登校になったとき、みなさんはどんな行動をしていますか?
ネットで検索、本を買う、専門家に相談…。世の中にはたくさんの「不登校対策」があふれています。保護者たちは藁にもすがる思いで多くの情報を集める。でも、どれだけ「正解」を探しても「わが子」の話はどこにも見当たりません。そこに書かれているのは「誰かの子」の事例であり、誰かの家庭の好事例、誰かが解決したストーリー。読めば読むほど、目の前にいる「わが子」と何が違うのかわからなくなり、かえって不安が深まります。世の中にあふれた「正解」。でも、あなたのお子さんにとっての「正解」は、「あなたのお子さんの中」にしかありません。
〇集まったのは「約200万文字」の声
本書は、子どもの不登校を経験した全国の保護者が集うオンライン保護者会「保護者ラボ」(約3500名/26年8月現在)で行った大規模アンケートをもとにつくられました。アンケートで集まった保護者たちの行動や気持ちを、これまで3千以上の家庭を支援してきた心理カウンセラー・椎名雄一氏が分析。不登校初期の混乱から保護者自身が自らの幸せを取り戻していくまでの過程を7つの段階に整理しました。先輩保護者たちが経験してきたリアルな出来事、葛藤、失敗、成功体験をもとに、“いま苦しんでいる”保護者が何をすべきか―、を一緒に探し「お子さんの中にある正解」を見つける方法を解説します。
〇全部やってみた。だけど…
不登校対策にはある種の定説のようなものが生まれてきました。多くの保護者は早くからそれらの情報に触れ、実際に実行しています。今回のアンケートでは、98.7%の保護者が「子どもの不登校は自分の頑張りで解決できる」と回答していました。
そして、その保護者の多くが、世の中で謳われている不登校対策のほとんどを実行していたのです。
子どもが不登校になったら…
「なるべく早く学校に戻すべき」 ⇒ 81.6%
「原因がわかれば解決する」 ⇒ 66.0%
「昼夜逆転をやめ生活リズムの改善を優先すべき」 ⇒ 90.4%
「ゲーム・スマホは制限すべき」 ⇒ 84.1%
「学校に行かないことは認めるけど、勉強だけはやっておくべき」 ⇒ 80.0%
本書では、実際にこれらの行動をとった保護者たちのその後の出来事、子どもの様子、親子関係、親自身の変化などが詳細にまとめられています。その行動や結果、集まった事例を否定したり、評価したりするものではありません。先輩保護者たちの経験にたくさん触れ、自身の置かれた状況、これからの道筋を知ることができる内容です。
〇「トップガンに圧倒され」「ガストでひとりビール」…
本書は世間で言われているのとは少し違う、保護者たちの小さな声が集められています。お子さんの不登校や親子関係を大きな1ステップで乗り越えようとするのではなく、その1ステップの中にある小さなステップを少しずつ進んでいきます。
パニック期、限界期、…再構築期、それぞれの段階で先輩保護者たちが何をしていたのか。「お子さんの中にある正解」を探すための「行動を起こせる」ヒントが詰まっています。
「映画『トップガン』の爆音と迫力に圧倒され不安が遠のいた」
「すぐには帰宅せずガストでひとりビールをしてなんとか切り替えた」
あなたにとっての「トップガン」「ガスト」を探してみてください。
目次
はじめに
本書を読み始める前に「3つの心がまえ」
第1章 「お母さんは何でもできる」幻想
第2章 不登校対策 私たちの「答え合わせ」
【その1】私たちは「早く学校に戻すべき」と思っていました
<母たちの体験①>大切な息子の気持ちを置き去りにしていた私
【その2】私たちは「原因がわかれば解決する」と思っていました
【その3】私たちは「昼夜逆転・生活リズム改善を優先すべき」と思っていました
【その4】私たちは「ゲーム・スマホを制限すべき」と思っていました
<母たちの体験②>ゲームは敵なのか? 味方なのか?
【その5】私たちは「せめて勉強だけはしてほしい」と思っていました
<母たちの体験③>娘にとっての勉強はキャラクター作りから始まった
【その6】私たちは「親が頑張れば解決する」と思っていました
【その7】私たちは「周囲に対して申し訳ない」と思っていました
<母たちの体験④>謝り続けることに疲弊する日々
【その8】私たちは「子どもは自由に動かせる、思い通りにできる」と思っていました
第3章 親の7つのステップ
【ステップ1】パニック期「頑張っているのに、何か空回りしている」
【ステップ2】限界期「これ以上は無理かもしれない」
【ステップ3】親の受容期「子どもを変えようとしていたのは、実は自分自身のためだった」
【ステップ4】子どもの受容期「正解は外にあると思っていた。でも、鍵はずっとわが子の中にあった」
【ステップ5】視野が広がる期「世界は、私が思っていたよりずっと広かった」
【ステップ6】共に歩む期「隣に立つことを、ようやく覚えた」
【ステップ7】再構築期「それぞれが、自分の人生を歩き始めた」
先輩保護者たちの「7つのステップ実践集」
成功も失敗も 「行動に移す」ための実践共有
あとがき・おわりに
著者プロフィール
【椎名雄一(しいな・ゆういち)保護者ラボ主宰】
1973年千葉県生まれ。心理カウンセラー。千葉大学工学部情報工学科卒業。電気通信事業会社に入社後、20代でうつ病を発症し、約10年間、ひきこもり、自殺未遂などを経験。その後、自身の闘病生活を人のために活かしたいと一念発起し、心理学、心理療法を習得。自らの経験と患者の立場に立った独自のカウンセリング理論「椎名メソッド」を構築し、多くのクライアントを社会復帰へと導いた。現在は各方面でカウンセリング講座や講演を実施するほか、「学びリンク カウンセリング室」主席カウンセラーとして、全国から3000人以上が参加するオンライン保護者会『保護者ラボ(通称:ほごらぼ)』を運営している。
〇椎名ストレスケア研究所株式会社 代表取締役
〇一般社団法人 日本心理療法協会 代表理事
〇学びリンク カウンセリング室 主席カウンセラー
【鈴木なおこ(すずき・なおこ)保護者ラボ】
転勤・引っ越しを機に、兄弟が同時に不登校に。誰かと話すことをきっかけに、自分と向き合い、心を整理して落ち着きを取り戻した。 現在は学びリンクカウンセリング室オンライン保護者会『保護者ラボ(通称:ほごらぼ)』の運営に携わりながら、カウンセラーとして活動。相談者が心の整理ができるような対話を行う。
〇一般社団法人 日本心理療法協会 認定心理カウンセラー
〇学びリンクカウンセ リング室 心理カウンセラー
| ■ 著者: | 椎名雄一、鈴木なおこ |
| ■ 発行: | 学びリンク |
| ■ 定価: | 2,200円(税込) |
| ■ ISBN: | 978-4-908555-91-6 |
| ■ 体裁: | 四六判334ページ |
| ■ 発売日: | 2026年10月6日 |