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NTTドコモからスピンアウトした株式会社RePlayceが「HR高等学院」を設立!
2024年06月27日
6月19日(水)、株式会社RePlayceと起業家の成田修造氏が共同で通信制サポート校「HR高等学院」を設立することを発表しました。開校は2025年4月予定。鹿島山北高校と提携し、高校卒業資格を取得できます。
19日は、開校に向けた学校説明会とトークセッションが行われました。
RePlayceは、NTTドコモが中高生向けキャリア探求サービス「はたらく部」をスピンアウトし、今年4月に創立。HR高等学院を設立する背景について、同社の山本将裕CEOは「日本の子どもたちの学力は世界でトップクラスです。しかし、自律性はOECD加盟国で最下位。偏差値教育ではなく、社会で求められる自律や主体性を持った人材育成を行っていきます」と話しました。キャリア教育が足りないことや進路を保護者と塾の先生が決めていることが多いために、子どもたちの自律や自己肯定感が低くなっていると言います。
そのため同校では、『「先生」はいない。「大人」が向き合う学校。』と銘打ち、キャリア教育と学習支援の2つのコーチが子どもたちをサポートします。コーチは、先生と生徒のように教える・教わる関係ではなく、実社会で活躍する社会人が学びの伴走者として子どもたち一人ひとりに向き合います。企業とのPBLや「はたらく部」のコンテンツを使った探求科目などを支援する「キャリア探究コーチ」、通信制高校の単位修得など学習支援をする「学習支援コーチ」が1on1で子どもたちをサポートしていきます。
HR高等学院のカリキュラムの中心となるのは、「企業連携」「イノベーター講師」「キャリア探究」の3つです。企業や様々な業界の有識者と関わり、実社会の中で課題解決PBLやインターンシップで実践的な学びを可能にします。特別顧問として、スタンフォード大学・オンライン・ハイスクール校長の星友啓氏、東京学芸大学インキュベーションセンター長の金子嘉宏氏が参画。そのほか、成田氏をはじめ様々なプロフェッショナルが講師として子どもたちを導きます。
その中で、“探究”と“越境”と“共創”という指針を大事にしてくと言います。一つの分野、環境にとどまることなく、いろいろな業界やコミュニティに参加して、これからの社会で価値を提供できる人材を育てます。
こうした学びを活用して、入学者が増加している総合型選抜で大学進学を目指したり、自身のスキルを活かして就職、起業することも可能です。また、海外大学への指定校推薦制度を設置し、海外大学進学も可能にしていくそうです。
オンラインコースとオンライン+通学コースの2つの学習スタイルを選択できます。通学コースのキャンパスは東京23区内に設置予定です。
HR高の設立について、共同設立者の成田氏は「あまりにも学校教育と社会に出てから求められることが違うと、今感じています。だからこそ、社会と教育をつなぎ合わせていくことが重要です。通信制サポート校のしくみを使って、日本の教育環境を良くしていきたいと思っています」と話しました。
その後のトークセッションには、特別顧問の金子氏とアンバサダーの星絵里香氏が登壇。山本氏と成田氏と共に、非認知能力を伸ばす重要性や探求学習の重要性などについて話されました。
金子氏は「学校は、学問を教えることがベースになっているため、社会で求められる現代的教養は教えられない」といい、学習内容が決められているために非認知能力が育たないと話しました。その上で、「問題解決能力や非認知能力を伸ばすには、学校のみでやるのではなく、社会の力を借りる必要があります」と述べました。
高校在学中に公認会計士の資格を取得した星氏は、「公認会計士の勉強をするために、高校時代は授業中に内職をしていた」と話し、「HR高等学院の話を聞いた時からワクワクしていました。高校生でなくても入りたいくらいです」と述べました。
最後に山本氏は「キャリア教育だけに偏らせたいわけではありません。バランスを大事にしながら、両方を可能にする学校を目指していきたいと思います」と述べました。
HR高等学院は、「学びリンク通信制高校合同相談会」の7月6日(土)横浜会場、7月28日(日)新宿会場に出展。気になる方は、ぜひ会場でお話を伺ってみてください!
(取材・文/学びリンク編集部 片山実紀)