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取材レポート

出場選手の23%が「支援必要な生徒」 高等専修学校の体育大会 重要な役割に

2023年10月05日

(文:学びリンク 小林)

 

 

今年7月に行われた「第33回 全国高等専修学校体育大会」について、主催する全国高等専修学校協会は、出場生徒の実態に関するアンケート調査を実施した。調査によると、今大会に出場した選手のうち、22.9%が発達障害など支援を必要とする生徒であることがわかった。また、出場選手のうち14.4%は中学校不登校経験者であり、大会が生徒の成長に重要な役割を担っている様子がわかる結果となった。

 

大会は今年7月24日から26日の3日間、山梨県富士吉田市を中心に開催。全国から23校699名の選手が出場し、軟式野球、バレーボール、自転車競技、スポーツウェルネス吹矢など全10競技が行われた。1991年にスタートし、今年で33回目を迎えるが、開始当初は、高等専修学校の生徒が全国高校総合体育大会(インターハイ)に出場できなかったという背景から、生徒たちの練習の成果や実力を発揮できる場を与えようと、当時の教員たちが手づくりで運営を開始した。

 

この形態は現在も引き継がれており、現在は各学校の教員で組織される体育振興委員会が中心となり、会場確保から当日の競技運営まですべてを教員が担っている。選手たちが安全で楽しくプレーできるよう、1年を通して定期的な会議も開かれ意見交換も交わされる。熱中症やケガへのリスクのほか、特に近年はコロナ対策も加わり、最新の注意が図られながら運営が続けられている。

 

 

 

高等専修学校は、多様で柔軟な教育編成の利点から、多くの不登校経験者や発達障害など特別な支援を必要とする生徒が入学している。全国高等専修学校協会の調査によると、高等専修学校全体の21.1%が不登校経験者、26.9%が発達障害をはじめ支援を必要とする生徒(令和4年度)。体育大会は、こうした生徒たちが伸び伸びとプレーできる場にもなっており、各学校でも重要な年間行事の一つとして位置づけられることが多い。

 

 

一方で、教員たちの自助努力や各家庭の理解で運営が続けられている面も大きい。大会の継続には今後、協賛や助成金など社会的支援も必要になりそうだ。

 

 

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